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店主ブログ
2026.09.23
畳替えが終わって、新しい畳が敷かれたお部屋。よく見てみると、何枚かだけ色が違って見える。皆さんはそんな経験はありませんか?

実際に、畳を納めたあとのお客様から「材料が違うのではないか」と聞かれたことがあります。
でも、ご安心ください。違う畳を使っているわけではありません。写真の和室も、全て同じ農家さんが作った畳表(たたみおもて・表面のい草の部分)を使っています。
では、なぜ同じ畳なのに色が違って見えるのでしょうか。今回は、その理由と、畳の敷き方に込められた意味についてお話しします。



色が違って見える畳には、共通点があります。それは、畳の向きです。
写真をよく見ていただくと、同じ向きに敷かれた畳は、同じ色をしているのが分かります。
畳表には、い草を織り込んだ細かな筋があります。これを「畳の目」と呼びます。この畳の目が縦向きの畳と横向きの畳とでは、光の反射のしかたが変わります。その違いが、色の見え方の違いになっているのです。

近くで見ていただくと、目の向きの違いがよく分かります。特に畳替えしたばかりの青い畳は、違いがはっきり出ますよね。
材料が違うわけではありませんので、どうぞご安心ください。
畳を全部同じ向きに敷けば、色の違いは出ません。それでも、ご家庭の和室で畳が真っすぐ並んでいるのは、あまり見かけませんよね。
これには、日本の風習が関係しています。昔は冠婚葬祭など、行事によって畳の敷き方を変えていました。
畳を真っすぐ並べて敷く敷き方です。葬儀などの行事で使われていました。今でもお寺などで見かける敷き方です。

部屋の中をぐるっと回すように敷く敷き方です。こちらは、おめでたい行事で使われていました。

この名残で、一般のご家庭では回すような敷き方が主流になったのだと思われます。
つまり、何枚かの色が違って見えるのは、昔からのおめでたい敷き方をしているからこそ、とも言えるのではないでしょうか。
最近よく目にするようになったのが、半畳の市松敷き(いちまつじき)です。
畳1枚を半分の大きさにして、畳縁(たたみべり・畳のふちの部分)を付けずに、目の向きを交互に入れて敷きます。そうすると、お部屋全体が市松模様に見えるのです。

同じ畳でも、2種類のカラーを使っているように見えますよね。色が違って見える性質を、逆に活かした敷き方です。
ただし、お部屋のつくりによっては、半畳があまり似合わないこともあります。敷き方を変えてみたいときは、畳屋のアドバイスを受けたうえで決めることをおすすめします。
当店では畳を納めたあと、色が違って見える理由を必ずご説明しています。それでも、何も知らなければ違う畳だと思ってしまうお気持ちは、とてもよく分かります。光の当たり具合によっては、まったく別の色に見えますからね。
色の違いは、同じ畳の向きを変えて敷いているしるしです。畳の目の向きは、畳の表情のひとつでもあります。
畳替えのときに敷き方も変えてみようかなと思われたら、お部屋の様子を見ながら、一緒に考えさせていただきます。
畳や襖のことで気になることがございましたら、お気軽に小久保畳店までご相談ください。
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