営業時間 8:00~18:00
店主ブログ
2026.09.17
先日、千葉県旭市のお客様の奥様が、お店に来てくださいました。
だいぶ畳の表面のササクレが目立ってきたので、そろそろ畳替えを考えている、とのご相談です。
お話を伺ってから、お客様データを確認してみました。19年前に、当店で新畳(しんだたみ・畳を新しく作り替える工事)をさせていただいたお宅でした。
19年という年月が経ってもなお、また当店を思い出してご来店くださる。これは本当にありがたい事です。
後日、お見積りにお伺いしました。
お部屋は6畳と8畳の二間続きの和室です。間仕切りの襖を外して、14畳の広間としてお使いになっていました。

このお宅では、わんちゃん2匹と一緒に暮らしておられます。畳の表面には、シミや汚れが目立っておりました。
そして、畳の上を歩いてみると、たしかに表面のい草が毛羽立っています。19年使った畳ですから、無理もありません。
奥様は、新しい畳の香りがお好きだそうです。それならばと、熊本県産の天然い草での表替えをご提案しました。
表替えとは、畳の土台となる畳床(たたみどこ・畳の土台部分)はそのまま使い、表面のい草(畳表)と縁(へり)を新しいものに張り替える工事のことです。
畳床の状態を確かめると、しっかりしておりました。土台が傷んでいなければ、表替えで十分に新しくなります。
ご提案をしたあと、畳を上げて、床板の点検もさせていただきました。
すると、床下からの湿気がひどく、床板がカビだらけだったのです。

畳も、その湿気をずっと吸い続けていたのでしょう。手に持つと、かなりふやけておりました。
畳は敷いたままにしておくと、下がどうなっているかまでは分かりません。畳を上げて、初めて見えてくることがあります。
畳替えは、お部屋がきれいになるだけの工事ではありません。床下の健康診断でもあるのです。
これを見て、その場で真っ先にご提案したのが、防虫・防湿シートを床の上に全面貼る工事です。
床板の上に一面シートを敷き、その上に畳を戻します。床下から上がってくる湿気を、畳に届く前でさえぎるためのものです。
奥様も、すぐにご了解くださいました。
せっかく畳表を新しくしても、湿気がそのままでは、また同じことの繰り返しになってしまいます。新しい畳を長持ちさせるために、ここは省けない工程でした。
畳表は、ご提案どおり熊本県産の天然い草を使わせていただきました。

生産農家は小島康彦さん。品種は「涼風」です。
出荷証明書を見ていただくと、素材の生産地も織り上げた製織地も熊本県、経糸(たていと)の素材は絹綿、そして表面加工は「無」と書かれています。着色をしていないぶん、い草そのものの色と香りがそのまま残ります。

畳表には、生産者名の入ったタグも付いてきます。敷いてしまえば生産者の顔は見えませんが、どなたが作ったい草なのかがはっきり分かるものをお納めしたい。いつもそう考えております。
畳縁は、大宮縁の市座(いちざ)No.5をお選びいただきました。

さて、工事のほうです。
工事の日、畳を引き取ったあとは、まず換気から始めました。窓を開け放ち、特に扇風機を回して、床板を念入りに乾かします。カビの上にそのままシートを貼ってしまっては、意味がありませんから。

持ち帰った畳は、天日干しにしました。湿気を吸ってふやけていた畳床を、お日様の力でしっかり乾かします。
乾いた畳床を確かめると、数か所にシミがありました。ただ、これは表面だけで、中まで浸透してはいませんでした。そこで、その箇所には防虫シートを貼って仕上げました。

そして納品の日。床板の上に防虫・防湿シートを一面に貼ってから、新しくなった畳を納めさせていただきました。

14畳分の畳を敷き終えると、お部屋いっぱいに新しいい草の香りが広がりました。

仕上がった和室をご覧になった奥様は、大きく深呼吸をされて、こうおっしゃいました。
「はー、スッキリして気持ちいい」
その傍らでは、わんちゃん2匹が嬉しそうに走り回っておりました。

※こちらは当日の様子をもとにしたイメージイラストです。
新しい畳の香りがお好きだと伺っていましたので、深呼吸してくださったお姿を見て、こちらまで温かい気持ちになりました。何より嬉しい仕事になりました。
今回は千葉県旭市で、19年ぶりにご依頼をいただいたお客様の、6畳と8畳の二間続き、14畳分の表替えをさせていただきました。畳表は熊本県産の天然い草「涼風」、生産農家は小島康彦さん。畳縁は大宮縁の市座No.5です。
工事の山場は、畳を上げたあとに見つかった床下からの湿気とカビでした。畳床そのものはしっかりしていましたので、換気と天日干しで乾かし、床一面に防虫・防湿シートを貼ってから新しい畳を納めています。
畳は、敷いてしまえば下が見えません。19年ぶりに上げてみて初めて、床下の湿気が分かりました。畳替えは、お部屋の模様替えであると同時に、家の床下を確かめる機会でもあります。
湿気の多いお部屋や、わんちゃん・猫ちゃんと暮らしておられるお宅では、畳替えのついでに防虫・防湿シートを敷いておくという方法もあります。一つの選択肢として知っていただければと思います。
畳や襖、障子のことで気になることがございましたら、千葉県旭市の小久保畳店までお気軽にご相談ください。
安心の畳の打ち直は厳選素材にこだわる国産専門の地域密着店へ
営業時間 8:00~18:00
1日仕上げ対応エリア:千葉県旭市、匝瑳市